【高校選抜直前インタビュー】駿台甲府高校 男子ハンドボール部(山梨)
いよいよ明日から開幕する第41回全国高等学校ハンドボール選抜大会。
2月に開催された関東予選で優勝を果たした駿台甲府高校男子ハンドボール部八田監督に前回のインタビューから約2年ぶりにお話を伺いました。
9年ぶりの関東制覇
-県予選、関東選抜の試合では前半で勝負を決めた試合が多かったですね。
前半の得点が多いことはあまり気にしたことがなかったですね。
ただ今年のバックプレイヤー3人(佐藤陽・久保寺・深澤)がスピードとパワー両方を備えているので、相手DFが慣れるまでに時間がかかったことが要因じゃないでしょうか。
-今年は得意の速攻だけでなくOFのバリエーションも増えたと感じました。
ここ数年間は、速攻では点が取れるけど、セットOFでは点が取れないという状態が続いていましたが、ようやくセットOFでも点が取れるようになりました。
-その要因はなんでしょうか。
佐藤陽・久保寺・深澤に関しては1年生から試合に出していたので、ここにきてようやく「判断力」が付いてきたのかなと。経験値が高いので簡単なミスで終わることが少なく、シュートまで持って行く力は例年以上だと思います。
-佐藤陽選手の攻撃力は全国でもトップレベルだと感じました。
OFはC佐藤陽を中心に組み立てていますが、佐藤陽だけではなく、どこからでも点が取れることが今年は強みです。
関東選抜ではC佐藤陽、LB久保寺にマークが厚くなっていましたが、RB深沢が要所要所で仕事をしてくれました。
-関東選抜では平均失点が23.0点とDFも光りました。
「走り勝つ」というスタイルは継続しつつ、今年はよりDFに重きを置いています。毎年「DFが課題」と言われきた中、関東選抜では良い形で守れるようになり、OFで自分たちのやりたいことを気持ちよくできたのがスコアに出たと思います。
-今回の選抜大会でマークしている学校はありますか。
組み合わせで気になってくるのは岩国工業高校です。3冠(2016年は選抜・インターハイ・国体で優勝)を経験している選手もいますし、毎年粘り強いDFをしてくる印象があります。
ただ今年に関して言えば氷見高校を中心に回るんじゃないかと予想しています。

キャプテンの佐藤陽太選手。OFの中心としてゲームをコントロールする。
チャレンジャーとして戦う
-今の2年生は八田先生と同じタイミングで高校に入ってきた代になりますね。
2年間、ほぼ毎日一緒にいるので僕の考え方を少しは分かってきたのかなと。なので最近は言う回数が減りましたね。
あとは依田(順天大1年)の存在が大きかったと思います。彼がずっとチームの模範として下の選手に口酸っぱく言ってくれていた。今の2年生はそれを見ているので、人として強くなったなと感じています。
-前回インタビューさせて頂いてから2年が経ちましたが、指導者として変化はありましたか。
2年前に比べると慣れてはきました。
ありがたいことにたくさんの学校に練習試合を誘って頂き、先生方から指導方法や選手とのコミュニケーションの取り方、大会への入り方など、多くのことを勉強させてもらっています。
-最後に選抜大会への意気込みをお願いします。
昨年、関東のチーム(神奈川・法政二高)が優勝してくれたおかげで第1シードに入れているだけなので、1試合1試合チャレンジャーとして戦っていきたいです。
目の前の試合をしっかり戦っていくことで、創部初となるベスト4、決勝が見えてくる。まずは初戦に向けて最高の準備をしていきたいです。

八田政史(駿台甲府高校男子ハンドボール部監督)1992年生まれ、山梨県出身
駿台甲府高校-順天堂大学-甲府クラブ
大学卒業後、ドイツへハンドボール留学、2015年11月に帰国、今年4月より駿台甲府高校男子ハンドボール部監督に就任。